これから新規に市場参入すると言った時には市場のニーズと競争構造を把握して、事業機会を見つけ出すことが必要です。
今回はそんな時に用いられるフレームワーク「3C分析」について解説していきます。
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Contents
3C分析とは
3C分析は市場や自社のポジションを理解して自社の優位性を確立する為に用いられる分析方法です。
Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの頭文字を取ったもので、自社のマーケティングの指針を包括的に把握するための手法です。
3C分析を行う第一の目的は、新規参入する前に市場のニーズと競争構造を洗い出し、事業機会を見つけること。
第二の目的は市場の変化や競合企業のやり方を学んで事業戦略を見直すための情報を得る事です。
C3分析で大切な事は事実に基づいた情報を収集して信憑性の高い仮説を立てる事。
信憑性が無い情報だと正確な仮説を立てることができなくなるので、事実に基づいた情報を得るようにしましょう。
市場環境・顧客(Customer)を分析する
マーケティング戦略を行うためには顧客のニーズと市場規模やその市場が伸びのかなどを分析します。
市場環境・顧客分析で把握すべき項目は下記のような項目になります。
・業界の市場規模
・市場の成長性
・顧客ニーズ
・顧客の消費行動
これらを対象となる分野で落とし込んでいきます。
例えばエステの市場規模であれば年間3500億円。ここ数年は横ばいとなっています。
さらに数年セルフエステが増えて来ており、多様化が進み気軽に立ち寄れる安価な定額性で受けられるエステが増えてここ5年で20代前半のユーザー5%増えています。
日頃からこういった思考をトレーニングする為に、商品の移り変わりの激しいコンビニで調査意識を養う事ができます。
缶コーヒーからペットボドルのコーヒーが増えたのはなぜか?
ドーナツを各社一斉に売り出したけど、売れなかった理由はなぜなのか?
日々の生活の中でそういった意識でモノを見ると様々な市場と顧客ニーズを感じることができます。
競合(Competitor)を分析する
競合をいくつかピックアップして、リサーチを行います。
リサーチ方法は競合の決算報告書やプレスリリース、SNS、販売チャネルを調べてビジネスモデルの全体を把握して、流通・コスト構造・戦略など項目に分けて調査します。
競合分析にて把握すべき項目の代表例は下記の通りです。
・シェアと推移
・各競合の特徴
・競合の業界ポジション
・新規参入・代替品の脅威
エステ業界でトップシェアを誇るエステは脱毛専門の「ミュゼ」。2年前まではTBCがトップでしたが、2019年から1位に。
ただどこのエステもコスメ販売に力を入れており、単価アップに注力している状況です。
自社(Company)を分析する
自社分析はこれまで行った市場分析と競合分析のまとめになります。
つまり、市場の変化と競合企業の市場の変化と自社を比較して競合企業の良い点を取り込み、競合企業がカバーできていない独自性を打ち出して戦略をたてます。
自社分析にて把握すべき項目の代表例は下記の通り。
・自社の企業理念・ビジョン
・自社製品の現状(売上やラインナップ)
・自社の特徴、強み、弱み
最初にあげた市場環境と競合のデータと自社のデータを照らし合わせて、様々な角度から仮説を組み立てていきます。
3C分析はこのよう市場と競合と自社のデータを用いて成功するための道筋(仮説)を立てる事ができます。
3C分析を進める上での注意点
3C分析は、市場(Customer)→競合(Competitor)→自社(Company)の順に進めるようにしましょう。
情報を得やすい自社の分析から始めてしまうと、見えていない大切な部分を飛び越えて、結論を急いで出してまう事があります。
なので、市場と競合の情報を出したうえで、自社分析を進める事が大切です。
「変化」に着目する
市場や顧客の行動は目まぐるしく変化します。
この変化に着目して、新しい事をいち早く察知する事が大切です。
今までの変化と現在。そしてこれから起きるだろう変化に推察して、変化に対応する事が大切です。
3C分析の競合では、これまで起きてきた変化に対して競合がどうやって対応して来たかを知ることで、自社の分析に役立てる事ができます。
3C分析の例
これまで上げたエステを例に3C分析を行なってみます。
市場と顧客
・セルフエステや〇〇専門エステなど多様化している。
・リラクゼーション系は売り上げが落ちている。
・若者がエステを利用する機会が増えた。
競合
・若者に好感度あるタレントをCMに起用。
・大手は売り上げが落ちている。
・伸びているのは専門性の高いエステ
・コスメの販売は伸びている
自社
・多くのコースがあり様々な悩みに対応可能
・他社よりも高額
・人手不足
簡易的に例を挙げてみましたが、いかがでしょうか?
上記から対応すべき事がいくつか見えて来ないでしょうか?
ここでは「多様化」「人材」「コスメ」という事がポイントになりそうですね。
ウェブ集客への活用
3C分析はウェブマーケティングにそのまま活用できます。
自社のサービスや商品をウェブで売る為に、3C分析と元に分析する事で差別化を生む事ができるのでぜひ参考にしてみてください。